エンディングノートの実際と課題。うまく活用できている?

終活

エンディングノートというものを知っていますでしょうか?

エンディングノートとは、人生の終末期において必要になってくる介護や財産、葬儀やお墓といったテーマで自分自身の情報や希望を書き記すノートです。
一時期、「終活」という言葉とともに浸透したこともあり、名前だけは知っているという人は多いかと思います。また、書店に置かれていたり、葬儀社のセミナー等で無料で配られることもあって、手に取った方もおられるかと思います。

しかし、エンディングノートを実際に書いてみた、またはご両親が書かれたエンディングノートを活用して、葬儀やお墓の準備を進めた、という経験のある人はまだ少数かと思います。
あるシニア向けのアンケートによると、エンディングノートの存在を知っていたり持っていたりする人は大多数でしたが、実際に書いた人は10人に1人もいなかったという結果が出ていました。
また、私自身葬儀の仕事をやっている間、エンディングノートをお客様に配ったことはありましたが、それを活用して葬儀を進めたということはほぼなかったというのが実情で以前と比較すると、自分や親の死に向き合う、ということがタブー視されなくなりましたが、それでもエンディングノートの活用が一般化している状態には至っていません。

しかし、多くの人が一度は手に取って関心を持つようなテーマでもあるので、どのようにすればうまく活用できるのか、考えてみました。

エンディングノートの何が問題か?

前述のように、エンディングノートは、「興味があって手に取ったものの、なかなか書き進められない、使い方がわからない」というちょっと気が引けるところが実際あると思います。

エンディングノートを手に取ったものの、なかなか書き進めることができない、という悩みはよく聞きます。

まずは、内容のハードル。相続や遺言のこと、介護や葬儀、お墓など、かなり専門的な内容が多いです。知識がなければ何を書いていいかわかりませんし、希望も見えてこないかもしれません。
次に精神的なハードル。自分の死に対して書くことですので、なかなか前向きに楽しんで書くみたいな気にならないですね。
セミナーなどで講師のアドバイスを受けながら参加者全員で書いてみる、などの機会があればよいのですが、ひとりで書き進めると途中で挫折してしまうかもしれませんね。

さらに以下の状況があるのでエンディングノートが実際に活用されにくくなっています。

エンディングノートの特性上の課題

①遺言書と違い、法的効力はない
→財産の管理や遺産相続については、法的効力がある遺言書が優先されるので、重要度が低い。

②書いたときから、それが活用されるまで長い年月がかかる
→元気なうちに書くことが多いと思いますが、亡くなるのは何十年後かもしれません。エンディングノートがメディアに登場してまだ10数年。書いた人はまだ多くの方は健在だと思います。

③いつ、誰がエンディングノートを見るのかが明確ではない
→事前にしっかり伝えていないと、エンディングノートは見られないままお葬式が始まってしまいます。実際に葬儀後、遺品を整理していたらエンディングノートが出てきた、みたいな話がありました。

こういった事情があるので、エンディングノートの意義は理解できていてもなかなか実稼働するケースが少ないのではないかと考えています。

エンディングノートの上手な活用方法は?

エンディングノートを家族に対してのメッセージとしてではなく、自分自身の頭の整理や、自分のエンディングに対して考えるきっかけとして使うということに重きを置いて書いてみるのもいいかもしれません。また、伝えたいことがあれば、自分で保管するのではなく、あらかじめ後を任せる家族にエンディングノートを渡しておくことも良いかと思います。

しかし、そのやり方をしても、エンディングノートを書いていくというハードルはやはり高いことには変わりありません。
そこで、エンディングノートを書き始める際にお勧めしたいことは「誰かと」一緒に書いてみることです。
夫婦でも、子供でも、もしくは仲の良い兄弟でもよいかもしれません。

メッセージを伝えたい人に一方的に「託す」というより、まだ決められないこと、わからないことも含めて一緒に考えてみる機会のため、エンディングノートを活用するのがよいかと思います。
そういった機会が一度でもあれば、仮にエンディングノートを失くしてしまっても、「あの時あんなこと言ったな」という記憶には残っているものです。
また、お葬式やお墓については、自分自身だけでなく、お葬式を行ったりお墓を守ったりする子供たちの考えも大切です。

もし、エンディングノートを一人で書いていて行き詰ってしまった場合、家族一緒に書いてみる、ということも考えてみてください。

まとめ

  1. エンディングノートは、多くの人は知っているが、活用されているケースはまだまだ少ない
  2. エンディングノートをひとりで完成させるのは内容的にも精神的にもハードルが高い
  3. 書いたノートが実際見られないというケースもある
  4. 家族と一緒に書いてみて、エンディングに関して話し合う機会として活用してみてください

以上、エンディングノートを上手に活用されるまでまだ課題がありますが、自分自身に向き合い、人生を豊かにするよい取り組みだと思いますので、ぜひ一度エンディングノート作りを始めてみてください。

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